トップページ堺大茶会茶(CHA)の文化世界の茶の文化キリシタン受容の構図
 豊田 武;『堺 − 商人の進行と都市の自由』(至文堂、昭和41年)
桑田忠親;『千利休 − その生涯と芸術的業績』中公新書610(中央公論、昭和56年)
角山 榮;『堺 − 海の都市文明』(PHP研究所、2000年)
 ほか
前田秀一;「堺の“CHAの文化”の背景と展開」



<目次>
CHAの文化について
堺発“もてなし茶会“
 @.抹茶席
 A.寄り合い文化席
 B.「一期一会」席
世界の茶メニュー
◆参考資料
 @.茶の伝搬ルート


 今日に見られる「茶の湯」の文化は、1191年、栄西禅師が中国から持ち帰った当初重宝された「薬効」や「茶禅一味」という宗教的なものではなく、日本的な美意識や倫理観を基本とする独自の文化として築き上げられています。
 その原点は、16世紀の頃、アジア経済の中核をなし、世界的にも注目された自由・自治都市「堺」にあって、有数の商人(経済人)でありながら、鋭い美意識と哲学で人を心からもてなすことを理念として、作法、点前などソフトの面に加え、道具、料理、露地(茶庭)、数寄などハードの面に至るまで創意工夫を尽くし、独自の「侘び」の空間を創出した武野紹鴎や千利休にあります。
 そこには、流派と呼ばれるものは無く、形式も格式も重んじることなく、「もてなしの心」を理念とした創意工夫を尊び、茶人個々の人となりに重きを置く風習がありました。また、茶人達は、商業の面でも進取の気概にあふれ、堺の“まち”の興隆に尽力しました。
 堺市博物館館長角山 榮先生は、「茶の文化」の本質は、「茶」という飲み物を媒介として「ふれあい」Communicationと「もてなし」Hospitalityの「人間関係の形成」Associateにあると考えられ、「CHAの文化」の理念を提唱されました。21世紀は、諸民族との共生、諸文明共存の時代であり、平和の維持と平和の心は「茶(CHA)」の心であり、「茶の文化」の理念に通じるとされております。
 文化として、芸術として、道として、哲学として、宗教に根ざした道徳観として、今日まで多くのものが「茶の湯」の文化として確立されてきました。
 21世紀にあって、既成の価値観を見直し、再評価し、創意工夫して、「CHAの文化」が、その理念を踏まえて「文化立都・堺」に相応しい「堺ブランド」として定着することを目指してみたいと思います。

  「山上宗二忌」講話 真に、堺衆と言うことについて 角山 榮(元堺市博物館長)

◆堺発“もてなし茶会”
 1.「抹茶席」 抹茶によるおもてなし
    旧天王貯水池「花見席」共催:けやき通りまちづくりの会・堺なんや衆) ⇒詳しくはこちらから

旧天王貯水池・野外コンサート 開演挨拶 けやき通りまちづくりの会 会長 竹内魁成氏


抹茶野点 語らいの席

2.「寄り合い文化席」 世界のお茶によるおもてなし
   さつきまつり(主催:開口神社) 詳しくはこちらから
    堺国際ツーデーマーチ
(主催:堺市ほか 於:大仙公園) ⇒詳しくはこちらから
    大小路南蛮ガラクタ市(主催:大小路界隈夢倶楽部 於:開口神社) ⇒詳しくはこちらから

 

3.「一期一会」席  お薦めの一品による多人数のお客様へのおもてなし
   世界の茶の文化セミナ−(主催:大阪府立大学 於:大阪府立大学、江久庵) ⇒詳しくはこちらから
    南海沿線文化セミナー
(共催:南海電気鉄道・大阪府大 於:なんば・パークスホール)

発掘を通して見る 堺の茶の湯文化 講師 森村健一氏(堺市・文化財課主査)

平成21年9月25日(金)午後7時〜9時 なんばパークス7階 パークスホール
共催:大阪府立大学・南海電気鉄道株式会社


              世界のお茶“おもてなし”メニュー
                      ― ホットとアイスがあります! −
日本
 抹茶(お菓子付)
  茶の葉を蒸してから乾燥させ、これを砕いて葉脈などの不純物を取り除き、さらに茶臼でひいた粉末。飲料として飲む場合は、「濃茶」は茶杓に山3杯を1人分として、たっぷりの抹茶に少量の湯を注ぐ。「薄茶」は茶杓1杯半を1人分として、多目の湯で入れ茶筅で多少泡立てる。爽やかな苦味は和菓子の甘味と良く馴染み風味が際立つ。
 抹茶カプチーノ
  抹茶に砂糖とミルクと少量の水を加え、ミキサーに入れ攪拌して泡立てる。抹茶と砂糖の甘みとミルクのマイルド感でさわやかな味の組み合わせが美味しい。牛乳が苦手という方にもお勧め!

韓国
 五味子茶(オミジャチャ)
  五味子(オミジャ)はモクレン科チョウセンゴミシの赤い果実で、韓国では菓子、お茶、お酒の材料として使われている。甘い、すっぱい、辛い、塩辛い、苦い5つの味を持ち漢方薬として呼吸器や腎機能をしっかりとさせ、循環器と安定させる効能を持っている。また、長引く咳の症状の緩和にも効果がある。
 柚子茶(健康茶)
  韓国では「医食同源」の考で穀物や果実などをお茶として楽しむ習慣がある。ゆずにはレモンの3倍〜5倍のビタミンCが含まれ美白効果があるビタミンCをおいしく、効率的に摂取することができる。さわやかなゆずの香りはリラックス効果もある。
ベトナム 
 ハス茶
  ベトナム王宮の女性たちに伝えられた優雅なお茶。蓮花茶は、老廃物を除去し美肌を保つといわれ、女性の間に今も「伝統の美肌茶」として愛され続けている。蓮花茶は、ほのかに甘い蓮の花の香りと爽やかな飲み心地が特徴です。一杯の蓮花茶が運ぶスローな癒しの時は、あなただけの充実のティータイムに優雅なベトナム王宮の雰囲気をプラスします。
インド
 チャイ(ミルク紅茶)
  ティースプーン半分程度の細かい紅茶の茶葉を水から煮て、数分沸騰を続けたところでミルクと多めの砂糖を加える。再沸騰したら火を止め、1分ほど蒸らしてから茶漉しを通して器に注ぐ。ショウガ、カルダモン、シナモン、胡椒、クローブなどの香辛料粉末は、茶葉と共に水の段階から入れて十分に煮出す。
パラグアイ、アルゼンチン、ブラジル
 マテ茶
  学名:イレクス・パラグアイエンシス。アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルの三カ国にまたがるイグアスの滝が育んだ、親しみ易い独特の風味を持つハーブティー。ビタミン・ミネラル・鉄分等の宝庫で、「飲むサラダ」とも言われている。肉中心の食生活において、マテ茶は貴重な栄養補給源で茶葉は栄養成分ともなる。
<参考資料>
 
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